屋久島一周ウルトラ“ECO”マラニック完走記2017 …1位でした

早速で申し訳ないですが2017年の初戦は1月8日の屋久島一周ウルトラ“ECO”マラニック。

屋久島と言えばウルトラマラニック!

え、屋久島と言えば縄文杉じゃないのか?
フフ、青いな…そんなメジャーな杉は見に行ってないぞよ。

実は昨年の奥出雲おろち100キロウルトラ遠足で併走したランナーさんにこの大会の情報を教えていただき参戦と相成りました。
毎年年明けは宮古島ワイドーに参加していたのですが、さすがに1月に2つは無理なので今年はこの大会だけです。

実は私は屋久島には行ったことがなく…
利尻島、礼文島、隠岐の島、伊豆大島、壱岐の島、宮古島などはあるのですが。
何故かというと屋久島にウルトラマラソンが無いからなんですよね。

知り合いの多くが屋久島には行ったことがあるのに自分はないというのがちょっと悔しかったのです!
全国どこへでも行くくせに、超メジャーな屋久島には行ったことが無い…
が、ついに奴らと対等になる日が来たのでありました!

さてどう行くか?
福岡か関空から屋久島へひとっ飛び!が一番手っ取り早いですが高いなあ
九州新幹線の早割とフェリーで行けばちょっと安い。
時間はかかるが島へはやっぱ船旅だよね。

という訳で前前日の1月6日に新幹線で鹿児島中央駅へ。
3時間ぐらいで着きます。

…あったかい!
13℃くらいあるそうです。岡山とえらい違い。
さあさっさと寝ましょうね。
ちなみに風邪らしく体がだるいです。おやすみ…

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1月7日
フェリー屋久島2の出発は8時半。
頑張って早起きしましょう。
往復券を買ってさあ乗り込みます。
うーん、人少ない!

ガラガラではないか!?
小さな大会とはいえ隠岐や壱岐はごった返していたのにね。
やっぱみんな飛行機で行くのかな?
夜行のフェリーはいびすかすもあるので分かれてしまったのかもしれませんね。

4時間かけて到着。
その間当然ずっとぐったりしてましたよ。ダイジョウブダロウカ…

12時半、宮之浦港に到着!
雨が降ってきたな。
バスで受付のある安房地区に向かいますが置いていかれて時間があるのでフラフラ歩くと屋久島環境文化村センターが!

屋久島について予習しておきましょう。
私、博物館系の見学は好きなんですよね。
屋久島は月に35日雨が降る!
島民2万、ヤクザル2万、ヤクジカ2万!
鹿はともかく猿は挑発しない方が良いらしい(当たり前)

すっかりパワーアップしてバスに乗ります
警察署前で降りて、安房公民館へ到着。受付を済ます。
受付で装着必須の光るリフレクターが貰えるのですが、色んな色があります。
私は当然「青」が欲しいのですが、何故か皆さん青を選択していく…
私の前の方で残り青1個!
赤も黄色もピンクもあるんだからそれでいいじゃないか。なにをそんな小さいことにこだわっているのだ。
「リフレクターの色は?」
「えーと、あ…」
コラッ!
「…かをください」
赤か。よしよし。
自分は無事に青をゲット。

反射もするしピカピカ光りますよ~

前夜祭があるのですが、体調不良のため早々にゲストハウスにチェックインして寝ることにします。

順位もタイムも競わない大会、大いに楽しみましょう!

おやすみなさい

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はい、1月8日。
屋久島一周ウルトラ“ECO”マラニック本番です。
朝起きたら、結構いい感じの体調だ!復活!
これならまともに走れそうです。

まず予習をしておきましょう。

島を反時計回りに1周。
コースは標高差300mほど。
島の西側の西部林道が一番アップダウンが大きいですが急傾斜は無さそう。
坂道が弱点の自分でもこなせそう。

そして問題はエイド。
14か所ありますが後半に厚めに配置されています。まあ当然ですね。
それはいいのですが開設時間!
少ないスタッフでエイドを回してくれているので早く到着するとエイドがない可能性があります。
そのためにウェーブスタート制をとっているのですがその差は僅か30分。
5:00、5:10、5:20、5:30の4組です。(自分は5:30スタート)
制限時間が16時間で、ギリギリを狙う人と30分しか差が無い。
もちろん序盤は大丈夫なのですが、後半のエイドはかなり危険。
ゴール開設時間が15:30ということは5:30スタートで10時間。
たぶんですが今回私はこのコースで10時間は掛かりません。
もちろん多少早めに準備してくれるのでしょうが、もしも無ければ飢死です(^_^;)
特に危険な感じがするのが島の西側。
この辺りは集落も無く、前半のエイドのスタッフさんが移動して設置する気がします。
41kmはチェックポイントだから大丈夫として、47km、53km、61kmあたりはかなり危険。
47kmに4時間半は絶対掛からないからなあ。
荷物預けは41kmと85kmにあるので一応ヴァームウォーターとアミノバイタルのジェルを預けておきます。

あとライトや反射板とか携行しないといけないのでリュックに詰め込んでおきます。あと念のため1000円も…

お前、何をぶつぶつ言ってんだ?順位を競わない大会なんだからゆっくり走ればいいじゃん!
と思う方、分かってるようで分かってないですよ。
タイムを競う大会でないからこそ上位を狙えるのです。
相手が本気を出したらこちらは勝てないじゃないですか!
体調が良くなったことで完全に調子に乗ってます。
まあ似たようなことを考えるお馬鹿さんもきっといるでしょう。

さてスタートの健康の森公園(だっけ?)へ向かいます。
ゲストハウスのオーナーさんが送ってくれました。ありがとうございます。

久しぶりの再会があったり、初めましてがあったり。
この大会はコスプレ推奨大会なので華やかですよ~
私はしませんよ…そもそも今日午前は雨ですよ。みんなすげー。

さて、5時から続々とスタート。
5時組はいきなり道を間違えたとのこと(^_^;)
さて我々もスタート。トラックを2周して海岸沿いまで下る。
お一人メチャ速な方がおられ、その後ろをついていきます。
初めの3キロはキロ4分半くらいで行きますが、段々ペースも落ち着きます。
真っ暗なこと、歩道が結構デコボコなこと、アップダウンがかなりあること、荷物背負ってたら意外と走りにくい等々。
ペースはキロ5分10秒くらい。

屋久島警察のパトカーが結構見回っており、車道にはみ出たランナーは叱られてます。
雨が降ってますがあったかいですね。
防寒は全く不要。
22キロ地点の宮之浦のエイドの辺りまで来ると随分明るい。
そしてここまででアーリースタートのランナーさんはあらかた抜いてしまう。

そして7時半過ぎくらいから物凄い雨、そして風!
前が見えないーってくらい降りました。
まあ暑いよりずっといいよね。
そのうち海の向こうに陸地が…指宿?口永良部島?
そういえば本日はいぶすき菜の花マラソンも開催してます。
知り合いはみんなそっち行ってます。

だが、いくら菜の花マラソンがメジャーな大会だとしても、屋久島ウルトラも良い大会だ(たぶん)
そしてその中で最も輝くのがおいらである!
元気なうちはなんでもほざけます。

そうこうしてるうちに41kmのエイドに到着。
3時間37分ですよ。いつもよりややスローペースだね。エイドの皆さん暇だったらしくとても元気。
欲しいも欲しくないも、ほぼ強制的に大容量の豚汁を渡されます。
あちっ!とても食べられません。
と言う訳で先に預けた荷物の受け取りをしておきます。
ここから先、エイドが機能してるか分かりませんからね。
というか、ここのエイド開始予定が9時15分、到着が9時7分なので既に開設時間を上回るペースです。
そして再び豚汁。あちちっ!

そして続く47kmエイドはたった今開設したって感じ。
どうやら現在2位のようです。

続く53kmエイド。急坂の途中にあります。必死です。
エイドの数が少ないので(53kmで7つ目)ヴァームウォーターを持って走ってます。

ちなみに紙コップは使わないエコ大会なのでマイコップ持参です。
お話を伺うと、どうやらトップとは18分差らしい。まあマイペースで行きましょう。

ここからますます坂が厳しくなります。
ヤクシカがたくさんいますね。可愛いですな。
…もう無理、歩こうか?と思った頃に峠を越え下り坂に。
道が広くなり今度は猿か~

下り切り60km手前ですが、相変わらず荷物が気になり走りにくいものの、無理はしてないのでまだまだ元気です。

さて次のエイドは61km。
遠くに何やら車が停まり女性が作業中の様子…
まだ準備できてないな。
まあ手持ちもあるし、良いでしょう。というかどうしようもない。
しかし、先頭の方はかなり無理をしていると予想。
スタートのときに拝見しましたが、リュックも背負ってなかったので水も大量には携帯していないのでは…

だが次のエイドまで8km。結構あるなあ。
手持ちのヴァームも残り少ない。これはまずい…
と、そこに「大川の滝」の看板が。
雨も止んで暑くなってきたので滝に打たれたいわな~、とか思って通り過ぎました。
そこへ明らかに湧水って感じの流れ口が…

おおっ!天然のエイドか?
一か八かヴァームを飲み干しペットボトルに汲みます。
うん、全然飲める。下したら下したで諦めよう^^

この先もエイドの間が空くことがあるので68kmくらいの集落の自販機でアクエリアスを買っておく。
デコに当てると冷たくて気持ちいい。

69kmエイドを過ぎ71km地点のエイド。
こんなところにエイドあったっけ?
話をすると、どうやら先頭の方はここで止まらず通り過ぎて行ったらしく…
しかもそれは10分くらい前のことだと。

53kmで18分差が71km地点で10分。
これは抜けますね。
こちらはほぼペースが落ちてませんが、それでこれだけ詰めているということは前の方は相当苦しい状態だということ。
そして70km前より70km過ぎの方が絶対に苦しい訳なので、こちらがペース維持出来れば意外にすぐ追い付くのでは?

もしかしたら1位になれるかもと考えるとテンションアップでペースもアップ!
キロ5分くらいが自然に出てしまいます。
そして78km地点。前の方が見えた。相当苦しそう。
自分も楽ではないですが、この先取れるかどうか分からない1位はぜひ欲しい。

「ファイトです!」「ハイ」
と声を掛け合いついに先頭へ!
この先崩れなければ、たぶん誰にも抜かれることはないだろうという気がしました。

80kmのエイドで預けておいたヴァームを受け取る。

やっぱ先頭はいいですね。
巡回してたスタッフの車から
「先頭?」「先頭きたー!」とか
85kmのエイドで
「トップの人、頑張ってー」とか…
最高だぜ!

しかし新たな試練が…
85km過ぎで大会実行委員長の乗る車が横に。
「すみません。速過ぎてゴールの準備ができていないのでゆっくり走ってください!」
え~!なんて命令だ!

自分としては1位であればタイムはもうどうでもいいのですが…
普通に走れたらサブ9出来たかもしれんけど…
しかしゆっくり進んで後ろの人に抜かれるのはイヤダ。
まあこう言われるのだから多分自分一人が突出してしまったのだとは思いますが…
でも速過ぎるとか言われるのは嬉しいものである。

しかし反抗はしてはいけません。
開催する側のルールに則るのがやはり正しいのです。
と言う訳でキロ6分くらい掛けてのんびり。
行く必要がないがトイレに寄ったり。
エイドでおにぎり食いまくったり。
そして、もし後ろから誰か追い上げて来たら急いで振り切るつもりで何度も後ろを振り返ったので右脇腹が痛い。

…う~ん。それでもゴール開設時間のだいぶ前に着きそうだ。どうしよう?
と、そこへ再び委員長登場!(92キロくらい?)
「ゴールに誰もいなかったらその時間を後でスタッフに申告してください」
と言う訳でゴールの許可が出る。よっしゃあああ!
しかし、これって誰もいない中ゴールするってことか?
いや、そんなことを言っている場合ではない!
とにかく一番にゴールしたという事実を作るのが大事なのだ!

うりゃ、走るぜ~と思ったけどあんまり走れない(笑)
ちょっとリズムが崩れたしなあ
それでも何とか安房の町へ帰ってきた。

そういえば上りだよ。
ゴールの屋久島町総合センターが見えた。
くそ~、最後の最後で信号に邪魔される。

やっと青か。ダッシュで総合センターに飛び込むと…
あれっ?ゴールができてるよ!
スタッフさんも5人位いました。
「トップでゴール、おめでとうございます!」
「ありがとうございます!」
9時間15分。
ランニングを始めて苦節4年半、とうとう100kmで1番ですよ~

この大会は順位やタイムを競う大会ではない?
フッ、そんな2番手以降の発想など俺には通用せぬ…

「速いですね~、ぶっちぎりですよ!」
やはりそうか。9時間台でぶっちぎりか…とも思うけど。まあイイよね!
「ありがとうございます^^」
「ベストはどのくらいですか?」
「8時間43分です」
「このコースで+30分くらいで走れるって凄いですよ!」
………
ちょっとちょっと(笑)
ゆっくり走れって言ったのあなたたちじゃないの!

もっとタイムは縮められたよ(^_^;)
まあいいけどさ

スタッフさんとあーだこーだ言い
知り合いにスマホで1位の自慢報告をしまくって、着替える。
しかし、2番手の方が来ない。
うーむ、帰るか。

と言う訳でゲストハウスに歩いて向かう。
そこへ2番の方が。15:30ちょっと前なのでギリサブ10くらい。78kmで抜いた方ではありません。

後から知ったのですがこの2位の方屋久島在住の方だそうで…
…もしも自分がいなかったら「屋久島の方が唯一サブ10で1位」というストーリーに

また来年も出るぞ。
今度は連覇だ!とか思いながら爆睡したのでした。

と言う訳で翌日はバスで行ける紀元杉と屋久杉ランドを見学しました。

屋久杉自然館にも行ってきました

縄文杉にはあえて行きませんでした。
だって屋久島には来年も確実に来ますからね。縄文杉はそのときに会いに行きます。

ありがとう、屋久島!!!