意外に走りやすい山岳ウルトラ?飛騨高山ウルトラマラソン
みなさんお久しぶりです。
世間ではもうウルトラマラソンはコロナでも中止にならない雰囲気が確立しつつありますね。!
ウルトラランナーとしては嬉しい限りですが、練習が追い付きません(笑)
さて今回は、飛騨高山ウルトラマラソンの攻略です。
最近は大会のHPでも分かりやすい攻略が載っていますのでそちらで理解していただいたらこの記事は読む必要もありません。
今回(2022年)大会は過去とコースが変わっていますので、どんな感じになったのか楽しみですね。
まず第一に、この『飛騨高山ウルトラマラソン』。
名前のイメージの割に厳しいコースではありません。
走りやすいです。
大会公式によると今回のコースでは累積標高2529m。
結構きついんじゃない!?
と思われるかもしれません。
しかし、実際走ってみると意外といけるんですね、これが。
たぶん大会名に「飛」とか「高」とか入っているから厳しく感じるんでしょうね。
同じコースでも大会名が「平原低山ウルトラマラソン」とかだったら、きっと走りやすく感じると思います。
高低差はこちらです。
2022年はコースが新しくなっています。
以前のコースがこちらです。
では、飛騨高山ウルトラマラソンの特徴を見てみましょう。
飛騨高山ウルトラマラソンが走りやすい理由
①序盤から緩い上り坂が多い
まずこれですね。
ウルトラマラソンが本当に恐ろしいのは、脚を使い切ってしまった後に果てしなく距離が続くところです。
と、すると当然、『動ける脚を後半まで温存できるか』がカギになります。
で、どうして脚が止まるのか?というと…
練習不足?デブすぎたから?
いやいや、それもあるかもしれませんが、
ほとんどの場合は
『平坦および下り坂で気分よくすっ飛ばす』、という理由ですね。
しかし飛騨高山ウルトラマラソンでは、序盤じわじわとした上りが多いです。
上りでガンガンスピードを出していくランナーさんは少ないので、無意識に脚を温存できます。
また、厳しい上りの部分も一部ありますが、基本傾斜の大きい部分はそれほど数はないのでアップダウンも楽です。
②比較的涼しい
こちらも大きいです
大会名の高山の名に違わず、標高が高いです。
スタート地点でも500mを超え、最高地点は1000mを超えます。
6月といえど、早朝4時台はかなり涼しい。
私が走った年は、陽が上がり切るまでは寒いくらいでした。
(さすがに富士五湖ほどではありませんが)
さらに良いことに、この大会は林道みたいな道も多く、日陰も多いのです。
涼しければ走りやすい!
…のと、涼しいと体調不良にもなりにくいのでそのあたりもこの大会の良いところですね。
飛騨高山ウルトラマラソンコース スタート~第1関門
ではスタートから見ていきましょう。
一応確認すると100キロを制限時間14時間、平均ペースキロ8分24秒です。
コロナ禍を見越してか(?)遥か前からウェーブスタートを取り入れていたこの大会。
まあ参加者も多いですからね。
何故か上り坂から走らされる意地悪仕様。
なのですがウルトラマラソンの上りは喜んで受け入れましょう。
特に序盤は。
その後はやや平坦なコース。
古い町並みを走ります。
まあ高山は小京都ですからね。
(浅見光彦シリーズでも飛騨高山の事件あった気もする)
その後はじわじわと上りながら田園風景を越え林道を走り美女峠(16km)へ。
先ほど言ったとおり涼しいし、上りもきつくないです。
スタートから250m程上っていますが、
大会公式コース攻略動画でも序盤の250mは問題なし!
と言われています。
つまりこの程度で問題があるランナーさんは、この大会に挑むには早すぎたという訳ですな。
そして26.6kmの第1関門へ。
制限時間は4時間ですが、4時間というのはキロ9分1秒のペースです。
ここでキロ9分がやっとだと次の関門到達は常識的に考えて不可能です。
(そもそも100キロ14時間でキロ8分24秒なので、再序盤でこのペース以下だと後半にペースを上げるタイプのランナーでないと完走不可。しかも後半ペースを上げられるランナーはこんな遅いペースで走りません。)
余裕を持って到達しましょう。
できればキロ7分半くらいでは行きたい。
3時間20分くらい!
飛騨高山ウルトラマラソンコース 第1関門~第2関門
ここからは以前とコースが変わっているためはっきりとは言えませんが…
やっぱりはっきり言いましょうか。
楽になってると思います。
40キロ地点が大会最高地点ですが、その標高なんとたったの1010m!
以前のコースが最高点1300mで、かつ走れないほどキツイ部分は無かったため、やはりそれほどの難所ではないでしょう。
ただ注意したいのが、コース図を見ると30キロ過ぎから3キロほど下り~平坦が続きそうです。
ここで飛ばすと致命的なダメージになりかねないので、ゆっくりと行きましょう。
あと、それほどの難所ではないと言いましたが、33キロから40キロの7キロ程で300m上るようです。
最序盤ではありませんし、このアップダウンは美女峠よりは厳しいと思います。
が、しかし。
ここを越えたらあまりキツイ坂はないのです。
と、考えればいかにここまでを上手に走れるかがポイントですね。
第2関門、岩滝公民館は45.5km。
制限時間は6時間50分、ペースは変わらずキロ9分1秒…
ここもギリギリではこの先がありません。
まだ前半ですので最低でも5時間40~50分では到達したいところです。
飛騨高山ウルトラマラソンコース 第2関門~第3関門
ここ、この大会で一番楽しい部分です。
それほど厳しいアップダウンはありませんし、花が一杯咲いてたり景色が綺麗で割と楽に走れる部分ですね。
あまり言うことはありません。
一つ言わせていただくと、私は景色が単調でも平気で走り続けられます。(練習でなく本番なら)
しかし、景色が綺麗ならそれはその方が良いです。
このあたり、ダラダラ走っていると自然と周りのランナーとも仲良くなれるいい区間ですね。
第3関門の丹生川支所は、私が走った年には応援がもの凄く多くてびっくりしました。
言い忘れていましたが、この大会は物凄く沿道の応援が多いです。
コロナでどうなってしまうのか分かりませんが、応援の多さという点においてはランナーズウェルネスの大会ではぶっちぎりですね。
富士五湖は応援が少なくて辛い…
それはさておき…
第3関門は57.2kmで制限時間8時間!
これ、おかしいでしょう?
分かりますか?
第2関門が制限時間6時間50分、45.5km。
ギリギリで通過した場合、11.7kmをキロ5分59秒で走らなければいけません。
これ、わざとやった人以外は絶対通過できません。
キロ9分で45キロ走ってた人が突然1.5倍のスピードのキロ6分では走れません…
と、いう訳で余裕を持って第2関門を通過し、最低でも7時間半は切って通過しましょう。
飛騨高山ウルトラマラソンコース 第3関門~第4関門
この区間は単純です。
第3関門を通過後やや下りの道を走って60kmを過ぎると分岐あり…
71kmの部にしておけば良かったと思う瞬間です。
ここを右に曲がると激坂の始まりです!
ただし、普通のランナーはここを走ることはできません(笑)
焦らず歩きましょう。
時間の余裕はあります。
頑張れば千光寺に到着。
ここで石段を108段上ります。
当然歩きましょう。
で、なんとか到着したらしばらくは下り基調です。
飛ばしすぐないよう気を付け進みましょう。
第4関門は74.1kmの海洋センター。
制限時間は10時間20分。
平均ペースはキロ8分22秒。
区間のペースはキロ8分17秒です。
この先は特に厳しい関門というのは無いのですが、ゴールまで大体同じペース設定がされています。
つまりこの時点からゴールまでキロ8分20秒ほどで維持できるランナーはギリギリ通過で構いません。
しかし80キロ過ぎからさらにペースダウンするであろうランナーさんは、やはり余裕を持って通過しましょう。
出来れば30分前の9時間50分には通過したいですね。
飛騨高山ウルトラマラソンコース 第4関門~第5関門
ここは集中力が必要な区間ですね。
やや上り基調ですが。コース1フラットな部分です。
そこだけ見たらはっきり言って走りやすいです。
しかし、このあたりから集中力が切れてきます。
まず第一にのどかな風景が続き、陽に当たり暑い、という条件です。
アップダウンも減り、なんとなく単調な風景になり、暑さがピーク…
というなんともやる気の出ない条件が続きます。
しかもウルトラマラソンでの80km付近は最もきつい部分です。
いかに我慢して安定したスピードで走れるかがポイントです。
さらに、このあたり信号も出てきます。
(ちなみに私は信号が大嫌い)
身体的にキツイ部分ではありませんが、精神的にはきついでしょう。
ゴールに向けて最後の上り坂を上り下ったところで93.3km、最終関門は13時間です。
ここまでの通算平均ペースは8分22秒、区間ペースは8分20秒。
たぶんここは関門ギリギリでもゴールできる可能性はあります。
残りもあと少しで下りですからね。
飛騨高山ウルトラマラソンコース 最終関門~ゴール
実はこちらはあまり語ることはないですね(笑)。
下っていって最後の最後でちょびっと上るだけです。
制限時間ギリギリで走った場合でも、この区間は8分57秒で大丈夫!
ここまで走れたランナーなら、怪我でもなければ流石に完走できるでしょう。
全体としては突出して厳しい部分はなく、計画的に走れば完走しやすいコースだと思います。
出場される皆さんの完走を願っております。