シンスプリント…
ランナーならよく耳にする言葉です。
怪我の名前っぽくないですが、怪我の名前です。
シンスプリントとは?
足首や足を動かすことにより、脚の筋肉が下腿骨の骨膜を引っ張り炎症を起こします。
このときすねの内側に痛みが起こるのですが、それをシンスプリントと呼びます。
ランニングのほかにもジャンプすることが多いスポーツでもよく起こるようです。
自分の体験談を少し…
私が最初におかしいな?と思ったのは2015年の6月頃でした。
100キロマラソンの翌日にジョグをしていると、何故か右脚のすねの内側に痛みを感じました。
ただまあ、痛いのに走る必要はないのでしばらく走らないでおきました。
それで数日経てば痛みなく走れるようになるのですが、大会やポイント練習で走るとまた翌日から痛くなるのです。
幸いにも私はウルトラマラソン界きってのなまけものウルトラランナーなので、痛くなればその後走らなかったため特に悪化はしませんでした。
しかし、良くなる兆しもありませんでした。
ただ、その後徐々に悪化していくことになります。
2015年の8月木曽町グレートトラバーズウルトラマラソン、2週間後の白山白川郷ウルトラマラソン、翌週の京丹後ウルトラマラソン、さらに翌週の秋田100キロチャレンジマラソンと1ヶ月間で4つの100キロマラソンを走ったことにより、走りだしの痛みがどんどん大きくなりました。
そしてランを休養しても痛みが取れなくなっていきました。
秋田100キロチャレンジマラソンの3週後、四万十川ウルトラマラソンでは走りだしの痛みが我慢できないほどになってしまいました。
シンスプリントの厄介なところは、痛み自体が鈍痛で、違和感を感じ始めたばかりの頃は「絶対に走れない」と言うほどの痛みではないところです。
しかも、しばらく走っていると痛み自体も感じなくなっていきます。なんとか走りきれてしまうので積極的に治療に向かうのが遅れます。絶対に走れない肉離れなんかよりも遥かに厄介です。
四万十川ウルトラの後はしばらく大会の予定が入っていなかったため、しばらく完全休養とし、治療方法を模索していきました。
そして、この痛みがシンスプリントであること、放っておけばどんどん酷くなりやがて疲労骨折を起こすかもしれない、ということも調べていきました。
シンスプリントの原因とは
シンスプリントの原因ですが、こんな要因があるようです。
①筋肉の柔軟性が低い
足の筋肉が骨膜を引っ張ることにより起こるシンスプリント。
筋肉の柔軟性が低ければ足を動かしたときに筋肉の伸張が小さいため、強く骨膜が引っ張られることになります。
このような人は筋肉が柔らかい人よりシンスプリントになりやすいようです。
②踵の外側で蹴り出す
自分のシューズを見てみて、踵外側が擦り減っていたら要注意です。
これを回内足といい、シンスプリントになる可能性が高いということです。
すねの内側から遠い、踵の外側で蹴りだすので骨膜がより強く引っ張られるのかもしれませんね。
私なんかまさしくこれです。
シューズが擦り減ってきたらケチらずちゃんと交換しましょうね。
③練習量が多い
これはシンスプリントに限らず、走れば走るほど怪我のリスクは増えますね。
月の練習量が200キロを超えると、シンスプリントを発症する可能性がぐっと増えるそうです。
私自身は練習はなまけものですが、大会に出まくった場合は軽く200を超えてしまいます。
体と相談しながら走りましょう。
④舗装道路の隅を走る
これは普通な気がしますが、大抵道路は中央が高くなっており端は低くなっています。
左右の脚で高低差のあるところを走るとシンスプリントになりやすいそうです。
まあ、体のバランスが崩れそうですもんね。
実際ウルトラマラソンで左右差の大きい道路をずっと走っていると、すねに限らず脚に違和感は出る気がします。
シンスプリントの治療法は?
そして痛みが出たときはどう対応するか?
どう治療するのか?
そうですね、まずはランニングをやめましょう。
痛いのに練習なんぞしてもストレスですし、どうせ速くならないでしょうから、練習するだけ時間の無駄です。
そもそも今までの練習スタイルが怪我の原因になったのですから、そのまま同様の練習を続けても体に有害でしょう。
また、肉離れと同じで冷却は禁止です。
冷やすのは運動直後や疾患直後のみ。
冷やすと痛みが無くなるのではなく、感じなくなっているだけなのです。
怪我の治療は、長期的に見れば温めることが大事なのです。
シンスプリントも同様です。
じゃあ放っておくだけでいいのか?(別に放っておいてもいいとは思いますが)
と、じれったい方は…
足の親指のストレッチを行いましょう。
親指を曲げたり上に伸ばしたり、シンスプリントは脚の筋肉の柔軟性不足が原因なので、このような動きに効果があるそうです。
自分もやってましたが結構気持ちいいのです。
そして最終兵器の紹介…
そう、その名もストレッチポールだ!
シンスプリントの治療法を調べていて「ストレッチポールが効果があった」という嘘くさい情報を見つけました。
そんなはずないだろうが!とは思ったものの、駄目で元々。
1万円程度(だったかな)でシンスプリントが治れば安いものです。
とりあえず買ってみてぐりぐりとふくらはぎを当てて転がしてみます。
結構固さがありました。
こんな単なる丸い棒っぽいので本当に効果があるんかいな?
とは思ったものの、継続は力なり。
1週間程で徐々に痛みが小さくなっていき、1カ月程度で完治しました。
どうやら「転がす」というのが凝り固まった筋肉に効果があるようです。
筋肉をほぐし、柔らかくするようですね。
すごいぞ、ストレッチポール!
ちなみにストレッチポールの贋作みたいな少し柔らかいものもあるそうですが、ストレッチポールの売りはこの固さなので、もし本気で使う気があるなら本物を買った方が良いと思います。
「マッサージ」とか言って患部を強く押したり揉んだりするのは逆効果なんですと。
筋肉を刺激した反動で逆に固くなる可能性があるそうです。
さすったりした方が良いんだそうな…
ふーん。色々と難しいですね。
さあ、それではシンスプリントの諸君。
早速ストレッチポールでレッツ・ストレッチ&シンスプリント撃破!