ウルトラマラソンでもいつかはターサー?
ウルトラマラソンでのシューズ考察です。
なんと、今回はアシックスの
「ターサージール」です。
アシックス派のランナーにとってターサージールはいつかフルマラソンで履いてみたい上級レベルのシューズですよね。
サブ3を目指す人なら履いている方もいるでしょう。
もちろん、ウルトラマラソンでの使用もかなり難易度が高いと思います。
私が100キロをちゃんと走り切れるときは大体8時間40分くらいになることが多いのですが、周りのランナーでもこのターサージールを履いている人はそこそこいます。
まあ、それだったら楽勝だろうと思いこのたび試しにターサージール5で100キロを走ってきました。
ちなみに私、5キロや10キロの大会ではターサージールの兄弟の「ターサーカイノス」を履いており、これで走ると確かに跳ねるようにスピードが出るのですが…
足裏の衝撃は大きくて、ゆっくりペースのウルトラとはいえ、とてもタダで済むとは思えませんでした(笑)。
まあ、ターサージールとターサーカイノスでは違うはずなのでどうなるかは不透明でしたが。
ターサージールは超薄底!
履いた感じは…
うむ、踵と中足部のホールド感もしっかりしており何の問題もなしです。
そして履いて走った完走ですが、超薄底ですね!
脚の衝撃がダイレクトに伝わってきます。
ライトレーサーTSのソールが硬いと言われますがそんなレベルではありません。
ただ反発力は高く、重量も無いので、脚はサクサク前に進みます。
いつまで持つかは知りませんが(笑)
しかし…
最愛の問題は下り!
走ると体重の3倍の衝撃があると言われますが、下りはそこに+αです!
徐々に危険な様子に…
まだ10キロ手前でです。
痛すぎてなんと下りが上りと同じくらいのペースに落ちてしまいました(ヘタレ)
私はとりわけ着地衝撃が大きいのが苦手なのです。
そしてこれを見ていただきたい!
上がターサージールとライトレーサーRS、下がターサージールとスカイセンサーjapanです。どちらも左がターサーです。
これを見たいただいたら分かると思いますがターサーはかなりつま先が反り上がっています。半端な角度ではない。
おそらくフォアフットで走ることを想定して前で着地しやすいようにしているのでしょう。
ただ、速いペースのときは良いですが、後半ばててしまったら…
この作りはマイナスでしかありません。
100キロの後半でもせめてキロ5分くらいで走れないと辛い…というかそれ以上掛かるならターサージールの持ち味が活かせないと思います。
ターサージールはオーバープロネーションには辛い
そして…
何より辛かったのは…
私、オーバープロネーション(足の外側で接地)気味なのですが、何だか外側がやけにに痛かったのです。
ターサーは外側で接地しやすくなる?のかもしれません。
なんと、しばらく走るうちに自然に内側で接地する走り方に変わり、それほど気にならなくなったのですが…
無意識に走り方を変えたんでしょうかね?
しかしフォームとは人本来の素質であって、無理に変えるのはあまり良くないのではないか?という気がします。
逆に言えば、もともと内側で接地するアンダープロネーションのランナーさんには向いていると思います。
私、シューズが合わないな~とかあまり思わない人生でしたが、久々に苦戦しましたね!
ターサージール総評
平坦コースなら100キロ9時間程度の実力のランナーでも使用できるスペック…
ですが、そのくらいの実力のランナーならライトレーサーの方が安心。
そして、下り坂での衝撃は激増。
アップダウンの多いウルトラマラソンでの使用は、フルマラソンで2時間50分くらい(ウルトラ8時間くらい)の強靭な脚を持つランナーがいいんじゃないのかな、という気がします。
そしてオーバープロネーション気味のランナーはやめた方が無難…かも。
履いてみるまで意外や意外…
ターサージール…
これまでは走力さえつけば万人向けのシューズってイメージでしたが、履き手を選ぶかもしれません!
ゲルニンバス→ゲルカヤノ→GT2000ニューヨーク→ゲルフェザーグライド→ライトレーサー→ターサージール
という頭の中の単純な構造が音を立てて崩れました!
みんなもいきなり履いて100キロ走ったりしないでね!