おんたけウルトラトレイル100キロの参戦記です。
もともと走り始めたときからトレイルには挑戦していたのですが、どうにも芳しくない結果が続いておりました。
スタート後しばらくは調子良いものの、登山道のようなキツイ大きな峠を一つ越えるともうバテバテになってしまい後が続かないというパターンです。
舗装路のウルトラマラソンは一度もリタイアの経験が無いにも関わらずトレイルは2度もリタイアあり、あまり向いているとは言えないようです。
直近のトレイルレース、2014年の志賀高原エクストリームトライアングルもきちんとリタイアしました。
でもあれはコースが極悪過ぎたと思います。
まあもともと股関節が固いこと、トレイルがロードに較べて安定したスピードで進むのが難しいため途中で気持ちが切れてしまうなど向いてない要素もありますね。ロードなら高低表を見れば大抵タイムの予想が付きますが、トレイルは実際に走って見ないとどのぐらい掛かるか全然分かりません。分かる人もいるんでしょうけど…
過去最高距離は2013年の野沢温泉トレイルの65キロです。
順位も下から数えた方が速いような感じでした。
そして自分の性格上「向いてなさそうなことに対して努力ができない」という弱点があります。
もうじゃあやめれば良いじゃん、という方、大変素晴らしいです。
そう、トレイルはもう大会じゃなく好きなときにのんびりすればいいと思っていたのです。
しかしチャンスはやってきた!
それがおんたけウルトラトレイルだ。
走れるトレイルとして人気なこの大会。
確かに累積標高は100キロで3000mと少ないとは思います。
急傾斜も無さそうで自分でも行けるかな…と。
だが参加に当たって一つ難点があったのである。
開催される7月3週の日曜日、自分の一年のメインイベント「北オホーツク100kmマラソン」の1週前なのである。
北オホーツクの前週にさすがに100キロはまずい、と言う訳で毎年参加できず。
しかし今年の北オホーツクはなんと5週目の日曜日!
と言う訳で2週空くためおんたけにも参加できるのです。
と言う訳で100キロトレイルランナーを目指しましょう!
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さて岡山から長野までどう行くか?
といっても日本国の本土はどこでも車で行けますので困ったら車で行けばいいのです。遠いけど。
ただ7月17日の日曜日0時スタート、受付が土曜日の18時までなので土曜の朝に出発しても十分間に合いますよ。
岡山から高速に乗って岐阜県の中津川まで。
中津川ICで降り国道19号を進み、途中で王滝村方面へ曲がります。
狭い道を進んで王滝村へ到着。
松原スポーツ公園には12時過ぎくらい、ちょうど受付が開始したころに到着。
2013年のおんたけスカイトレイル以来です。懐かしい。
うーむ、早速皆さん車中泊の準備をしていますね。
スタートが中途半端な時間だから、そういう方も多いでしょうね。
受付を済まし荷物を確認したら…
ええ、ライトがありませんね!
やばい、さすがにライト無しで夜中のトレイルは走りませんよ。
ブースに売ってたので事なきを得ました。
そしてブラブラ、ゴロゴロして時間をつぶします。
さすがに標高が高いだけあって涼しいですね。
そして20時、100マイルの部がスタート。
100マイルには過去のこの大会で100キロコースを14時間切った人が出場できます。
神主さんが現れ黙祷。
御嶽山の噴火は本当に驚きました。
噴火の前年におんたけスカイトレイルを走ってましたしね…
そしていよいよ我々100キロのスタート。
の前に説明会があります。
で、
「エイドまでの距離は公式情報と違います!」
もっと長いらしい。
うん、いつものOSJらしいね!
正直自分は全然構わないんだけど、OSJさんの大会は何故いつも距離が違うのだろうか?
当初の予定から変わってしまうのかな。
そして相変わらず関門をギリギリ通過だと厳しいとのこと。
余裕を持って通過しましょう。
100キロの制限時間20時間なので大丈夫だとは思いますが…
さあ2年ぶりのトレイルレース。
一体どうなってしまうのか?
100キロの部、1000人以上参加者がいるのでさすがにゴチャゴチャしています。
いつもなら最前列に並ぶのですが、さすがにそれは迷惑なので真ん中よりちょっと前に並びます。
スタートしてすぐに息が苦しくなります。
水とか荷物を合わせると3キロくらいありますからね。
ひ弱なので荷物を持って走るのが苦手です。
そのあたりはガチムチ系のトライアスリートやトレイルランナーと全く違います。
が、我慢して走ります。
そして上りへ、4キロくらいロードの上りが続きますよ。
住民の皆さん、応援ありがとう。
トレイルの応援は新鮮だぜ。
そして…
ワオ、凄い傾斜だ!
なんかいつもと使う筋肉が違うからか足首が非常にだるい、
ふくらはぎが攣りそうになります。
え、もうかよ…
さすがにロード部分では歩きたくない!
頑張ってトレイル部分に突入。
安心して歩きます(ヘタレ)
しばらく歩き、回復したのでまた走り出す。
この大会、トレイルと言っても坂はそれほど急ではないため確かに走れます。
ただ、石ころのガレ場の上を走るので足の裏が痛い。
そう言えば私のトレランシューズは履き潰したボロなので不安です。
最初の10キロは標高で言うと600mくらい上りますが、1時間15分ほど。
まあまあ良い感じではないでしょうか。
そこからはしばらく下り基調。
確かに噂通り走りやすいですね。調子に乗ったらスピードが出せますよ。
飛ばし過ぎないように我慢する。そして抜かれまくる…
20キロ通過2時間20分。
しばらく進むと水の小エイドが。
ここは公式では23キロ地点らしいですが、実際の距離はよく分かりません(笑)
はあ、よく走ったよ。
でも100マイルの部は周回部分があるからここで43キロなんだよね。
43キロまでエイドが無いとか自分は無理です!
しばらく下り、平坦、上り、32キロの大エイドに到着。
4時間くらい…
距離表示の看板の位置がおかしい気がしますが小さなことにこだわってはいけませんよ~
おにぎりがたくさん置いてあります。
私はロードのウルトラマラソンでは固形物はほぼ食べませんがトレイルなら良いでしょう。
エイドも少ないし。
美味い!
「もうひとつ貰っても良いですか?」
「ごめんなさい。一人一個です。」
そりゃそうだよね、スミマセン。
そしてパワーバーのフレーバーが大量に置いてありました。
賞味期限が近付いたものらしい。こちらは食べ放題。
私は普段のレースではパワーバーのジェルとグミは使うのですがフレーバーは初めて。
甘ったるくてカロリーたっぷりな感じがします。
ふっかーつ!
そして比較的平坦な道を行く。
夜が明けて来たぞ。
ウム、良い景色だ!
標高1500mから見渡す景色はなかなか壮大であった。
惜しむらくは似たような景色が何時間も続くことですね(-_-;)
50キロ通過が5時間46分。良い感じでは!
12時間は切れるかもしれません。
そして雨が降ってきましたよ。勘弁してくれ。
50キロからはかなり平坦。
走れる分だけそろそろ足裏が痛い。
と、小エイドだ~!
OSJ名物水だけエイド。
まあ滞在時間が短くてちょうどイイね。
60キロ過ぎからはかなりの上り坂。(後から高低差を見るとそれほどでもないのだが…)
今まで10キロ毎のラップはキロ7分前後だったが、とうとう足が停まる…
上りで所々休憩が入ってきました。
でも、もうすぐ2つ目の大エイド。
そこまで頑張るんだ!
しかし62キロ地点にあるはずのエイドが60キロを過ぎてから全然見えない。
雨は土砂降りになってくる。
7月なのにこの標高、天気で寒いです。
トレイルで3度目のリタイアとなってしまうのか…
62キロのエイドにたどり着けず、雨脚が強くなる中…
何故トレイルレースはすぐ雨が降るのだろう?とか考えてました。
今まで参加した大会、かなりの確率で降ってます。うーむ。
①日本では暑い時期は雨季だから、そもそもトレイルが開催される時期は雨が多い
②山の天気は変わりやすい
まあ①は分かりますが②は何故?
昔から聞くけど何故なんだ?分からんぞ~とか考えてたら…あれはエイド!
とうとう着きました。
ほっと一息。
雨降りしきる中補給。
ドロップバッグを受け取る。ここからさらに上りだ。
しんどいなあ…まだ2/3も来てないよ。
ふと周りを見渡します。
なんだか途中で私を抜いて行った方がたくさんおられますね。
そんな方達、座り込んで動く気配がありません。
せっかく速く走れるのに止まってしまったら勿体無い…
結局おいらに追い付かれてる訳ですから。
つまり遅くても歩き続ける方が効率的だし、モチベーションも体温も上がる。
行きましょう、アメにも負けず!
さっとエイドを離れ、よたよたと上り続ける。
途中しんどくてちょっと停まる。
でもすぐ歩きだす。
もう完全に大雨警報状態です。前が見えん。
ただこの大会、最初申し上げた通り林道の足元は石や岩で土があんまりないため、ぐちゃぐちゃで歩きにくいということはありません。
70キロを通過。
8時間半、ここのラップは1時間半掛かりました。
ここからはまた下り。
78キロの第3関門もさらっと通過。
関門時間は15時ですが、9時20分くらいに通過しているので、もう完走はできるでしょう。
80キロからまた上り、よう抜かれるわ~
なんかずっと大雨に打たれてトボトボ走ったり歩いたりしてると、そのうち何も考えなくなってきます。
黙々と進み、88キロ地点!
ここからずっと下りです。さあ行け!
標高1450mから900mまで下ります。
まずトレイル部分、ラスト5キロはロードです。
とりあえず、前のランナーを抜くぜ。
シュッとペースを上げた(つもりな)のです。
しかし、全然縮まらない。明らかにキロ6は切ってるのに…
焦ってペースを上げるがますます遠ざかる。
でもね、よくよく考えたら前回のトレイルレースから2年、まともに練習などしてないのだ。
トレイルランナーには負けて当然か…
じりじり離されながらロード部分に突入。
…と、前との距離がギュイーンと詰ってくる。
あっという間に抜いてしまった…
そしてゴールまで次々抜いていく。
ゴール手前で一瞬並走した方と
「12時間切れますね!」「はい、やりました~」
とか余裕の会話。
おお、来年以降100マイル出れるじゃん。
まさかトレイルとロードの適性がこんなに表面化するとはね(^_^;)
絶好調でゴール!
11時間47分58秒、62位。
やりましたねー、かなりの上位?
これまではトレイルに苦手意識しかなく、しんどい割にあまり良い結果が出なかったのでそんなに楽しいと思ったことはなかったですが(笑)、今回はちょっと楽しかったです。
たぶん10年後くらいにまた出てるかもしれませんね。
ありがとう、おんたけ!
ん、100マイル?
走れる訳ないじゃないですか+゚。*(*´∀`*)*。゚+