ついに島根ウルトラの神、最終章へ…
さてさて、こんにちは。
『感動が生まれる』2016年隠岐の島ウルトラマラソンの思い出話です。
前週の飛騨高山ウルトラマラソンを完走し、6月17日、いざ隠岐の島ウルトラマラソンへ行かん。
体調も良くなかなかイイ感じで島根ウルトラの神がゲットできそうです。
当然隠岐の島は島なので飛行機か船で行かなければいけません。
大阪方面の方は伊丹から飛ぶ方も多いようですが、岡山の人間はまず船で行きます。
島根の七類港からフェリーが、鳥取の境港からは高速船が出ています。
今回で5回目、毎年のことですが七類港からフェリーで行きましょう。
それが一番安いです。今回はランニングクラブの仲間3名でGOです。
あと、フェリーやホテルは個別に予約できません。
島外の参加者は交通手段からホテルまで全てセットになったツアーをJTBに申し込みます。
大会受付は100キロも50キロも前日受付のみです。
フェリー待ち、フェリーの中で知り合いとたくさん会います。
帰ってきた~って感じがします。
2時間半の船旅、隠岐の島が近付いてきました。
船酔いすることもなく無事、11時過ぎに西郷港に到着。
まあその頃にはみんな寝てましたが。
早速シャトルバスで受付会場のレインボーアリーナへ。
ここはゴール地点でもあります。
まだ早いのでそれほど混んでませんね。
ササッと受付を済まし、JTBツアー参加者限定のタオルをもらう。
この年はそれに加えて『島根ウルトラの神に挑戦する人』コーナーもありました。
行ってみると、
「ゴールの後表彰式があるので17時に表彰台に来てください」
と言われました。
17時って5時スタートで12時間後だから、どのランナーがどのくらいでゴールするかは大体予想されているらしい。
さすが、おいらの実力を良く分かってる!
そんなことはともかくこの後どうしよう…
一人で参加ならホテルにチェックインして前夜祭までゴロ寝ですが、珍しく集団行動をしているためそういうことはしないように気をつけましょう。
と言う訳でまずはホテルMIYABIに移動、チェックイン。
その後西郷港で昼食。
レインボーアリーナに戻ってきて五箇地区の温泉「GOKA」にいくことにします。
GOKAはマラソン前日、当日のどちらかならランナーは無料で入浴できます。
ホテル→西郷港へ。隠岐と言ったらとりあえず海鮮丼でしょう…
で、五箇にはレインボーアリーナからシャトルバスで行きます。
隠岐の島ウルトラはシャトルバスで幅広く網羅しているのでレンタカーとか借りなくても大して困りません。
GOKAのマッサージチェアはなんと10円!
ゆったり浸かって前夜祭のためレインボーアリーナへ戻ります。
前夜祭開始。
前夜祭はサザエや隠岐そば等美味しいですが、弱肉強食の世界なので早く食べないとすぐ無くなります。
ビールは飲み放題ですが明日は100キロ走るのでほどほどにしましょう。
しばらくすると真打登場…
埼玉県庁、最強公務員ランナーの川内優輝さんです。
今回の目標の1つは川内さんに勝利すること。
いやいや、気がふれた訳ではございません(´∀`*;)ゞ
説明しよう!
川内さんはお父様が隠岐の島出身。
その縁で(たぶん)ここ数年隠岐の島ウルトラに参加を続けています。
川内さんが走るのは50キロコース。
で、私が走るのは100キロコース。
50キロコースは100キロコースの後半50キロとほぼ同じです。
100キロが朝5時スタートで、50キロスタートが11時半。
川内さんが50キロを3時間切って走るため、ゴールが14時半前。
つまり100キロを遅くとも9時間20分台で走れば逃げきれる可能性がある訳です。
昨年は94キロで抜かれてしまい、自身も9時間33分でした。
川内さんも
「100キロの皆さんは僕から逃げ切ってください!」、と。
なお、100キロには弟の川内鮮輝さんも参加です!
神に王手のランナーの中で1位でゴールすること、川内さんより先にゴールすること。
今回も課題が多そうですね!
その後『隠岐のSIMA SIMA』のバンド、「せな」登場。
明日も路上ライブです。
幼稚園の子も踊ります。
ホテルに帰ってこの日最後の試練。
前夜祭でかなり食べたけどホテルで夕食。
腹壊れます。
では隠岐ウルトラ、頑張りましょー♪
島根ウルトラの神(候補)、川内家との闘い!
マラソン当日。
3時に起きて朝食です。
いつもなら1時には起きて準備するのですが、今回は相部屋。
しかも3人部屋に6人詰め込むという人口密度。
まあ、宿泊施設が少ないウルトラではよくある光景です。
準備ができたらホテルMIYABIのマイクロバスで西郷港へ。
中間地点行き、ゴール地点行きの荷物を預けて準備完了。
どうやら結構な雨が降るらしい。チャーンス!
いつものように最前列に陣取りスタート。
ササッと飛び出すと、3人ほどさらに自分の前に出てきました。
しかしその方達は数百メートルで脱落。
その後ろから明らかに一般人でない体型とフォームのランナーが上がってきた。
川内鮮輝さんですね。
せっかくなのでついていきますよ。
メチャ速い。
本気でないとはいえおいらも先週飛騨高山ウルトラに出たため脚が重いですが、そういう問題ではありません。
川内さんはフルのベスト2時間22分らしいですからね。
1キロ通過が…3分50秒!
10キロもついて行けません(笑)
でも前年は私が60キロ過ぎで抜いて、2時間以上早くゴールしたんですよ。ホントです!!!
ちょうど1キロ過ぎがホテルMIYABIなので、メンバーが写真や動画を撮ってくれました。
先導されてるぞ~。
一応余裕なふりをしてMIYABIの前を通り過ぎる。
角を曲がって一休み、一気にペースを落とします。
あ~良いアップになった。
心拍が上がりましたね。
次のラップは4分半で十分暴走ペースですが随分楽に感じます。
まあそれでも川内さんはもう見えませんがね(笑)
3キロ通過…
やっと次のランナーに抜かれる。
次々と抜かれ、いつものペース(キロ5分)に戻ってきました。
隠岐の島ウルトラ、結構アップダウンがあります。
大会としては好きですが、コースとしてはあまり好きではありませんヽ(´∀`)ノ
10キロ過ぎでは「せな」が路上ライブをしてくれてました。
前年は20キロ手前だったのですが、年によって違うんですね。
はあ、なかなかしんどい。
そして雨が降ってくる。やった~。
24キロ地点、並走したランナーさんと話をしてたら
「100キロ初めてなんですが、とりあえず脚の動くうちに行けるとこまで行ってみます!」
というお話を。
こういう方は多いですが、殆どの方は30キロ過ぎで消えていきます…
30キロ過ぎから300mほどの標高を上ります。
雨はますます強くなる。そうだ、もっと降れ~!
坂はそこそこキツイですがまだ序盤なので我慢我慢。
下りも抑えて走ります。
40キロ地点で1回目のトイレ。
まだ余力はあるな、大丈夫っぽい。
フル通過は3時間36分。
後半のアップダウンを考えるとサブ9はギリギリなところでしょう…
45キロ過ぎ、トンネルを過ぎて五箇地区へ。
下ったところに通称「焼き肉エイド」があるのですが、もちろん私に寄っている時間はありません。
水田地帯をトコトコ走り、48キロの中間地点へあと少し。
中間地点は学校跡のようなところですが、直前に結構急な坂があります。
歩いているランナーもいますが、自分は去年歩いてしまったので絶対歩かないようにします。
く、苦しい!
もう駄目だ、と思ったところで上りが終わる(ノ´▽`*)b☆
エイドで預けた荷物を受取ります。
ウエストポーチにジェルを詰め込んで預けていたので、それを付け替えて準備完了。
コーラを解禁し、座り込んでいるランナーを一気にごぼう抜きです。
50キロ通過は4時間20分!
やはりサブ9するには微妙なところ…(。pω-。)
なかなかしんどいですが、後半に続くのです!
さっさとエイドを飛び出したため順位はかなり上がったはず。
基本エイドに長居しない派なので。
前方に上りをを歩いてるちょっと太めのランナーを発見。
当然抜く訳ですが、平坦部分で抜き返されました。
どうやらおいらをライバル視している模様。
ただし、自分は50キロ手前での競り合いというのは勝負に無関係なため全く興味がありません+゚。*(*´∀`*)*。゚+
むしろあのゴツい体型でキロ5分10秒を維持できるのか…と感心するくらいです。
50キロのスタート地点、水若酢神社前を通過。
9時20分くらいなので2時間後に川内のお兄さんが追いかけてくる訳です。
クラブの仲間は全員50キロの部に出場しますが、当然まだスタート地点に来ていませんね。
このあたり60キロ手前まで平坦で走りやすいですが、残念なことに雨はもう止みそうです。
おそらくどんどん気温は上がるでしょう(´。・ωq)(pω・。`)
50から60キロのこの区間、50キロの部がスタートする11時半過ぎには物凄い応援の数ですが、この時間帯ではまだ応援がまばらです。
ウルトラマラソンのデメリットとして「速く走れるようになればなるほど応援が少なくなる」というものがあります。
速いグループは後半人がまばらなので見ている方も疲れるのかもしれませんね。
10時間走るのも大変ですが、5時間応援するのも大変ですしね。
それはさておき田んぼの中をひた走る。
雨は止みました。ここから坂と日差しのダブルパンチが効いてくるはずです。
55キロ手前はGOKA温泉の裏側を走りますよ。
岩の洞窟も通り抜け、さあ60キロ地点へ。
ここから標高150m程の峠を3つ越えます。距離は短いですが、かなり傾斜は急ですよ。
つらい~。
ペースがガタっと落ちます。
キロ6分はとても維持できません。なんとか乗り越え一旦下る。
ここで抜きつ抜かれつのぽっちゃりランナーさんとはさようなら。完全に自分が前に出ます。
下り口にSOYJOYを配ってるエイドがあります。
少年たちが手渡ししてくれるため有難く頂きますが、はっきり言って食べにくい。
エネルギーはたくさん摂れるんでしょうけど♪(o・ω・)ノ))
エイドを過ぎたら橋を渡ってさらなる上りへ。
3つの峠の内、やはりここが一番キツイ気がします。
前年川内次男さんを抜いたのもここでした。
頂上、トンネルをくぐると…そこは海だった。
コース1のオーシャンビューが広がります。
下りを気持ちよく駆け抜けますが、この先を知っているとちょっと憂鬱です。
まだ3つの峠の内1つを越えただけです。
エイドに寄って左に曲がったらまた上りです。
傾斜は1つ目ほどないですが、やや坂の距離が長いです。
と、モタモタしてたら凄い勢いでランナーに抜かれました。
あんな元気なんて凄いねぇ…ま、マイペースで行きましょう。
ヒイヒイ言いながら乗り越え、トンネルをくぐると…そこは林道だった。
日陰なので涼しいです。
このあたり、70キロを通過。
下って下ってテントが見えますが騙されてはいけません。
エイドではなく応援の方用のテントです(笑)
みんなに手を振り川沿いの緩やかな上りを進むと見えてきた。
通称「トマトエイド」。
おいらはトマト好きなので毎年ここでアホほど食べます。
そしてそこから伸びるのが3つ目の峠。
さあ最後だ。頑張れ!
とは思いますが上りの速度はなんとキロ7分手前。
ちょっとサブ9は無理じゃない?
もう無理だ、歩くぞ!というまさに手前で峠は終了。
これ以降、長くて急な上りはないので多分歩くことはないでしょう。
75キロ、「ぜんざいエイド」に到着。(相変わらず写真は50キロランナー提供のものです)
ここではぜんざいを振るまってくれますが、私は過去参加4回頂いたことはありません。
そして今回もパスです。
何故なら…タイムロスだからです(´・_・`)
ここからは平坦なので走りやすいです。
が、日陰が無いためかなり暑い!
フラフラになりそうですが何とかキロ5分を切るくらい。
ふと前を見ると歩いているランナーが。
70キロ手前で勢いよく抜いていったランナーさんです。
やっぱり無理は良くないということですね。
ウルトラマラソンの経験回数だけやたら多い自分はしみじみ思います。
島根ウルトラの神、誕生す!
80キロを通過。
海沿いです。とにかく暑い。それだけです。
85キロ付近は数時間後には応援が物凄いのですが、サブ9付近のランナーが通る頃にはまだ誰もいません。
寂しい…
89キロ。
真っすぐ行けばゴールなのにわざわざ遠回りさせるウルトラクオリティ。
隠岐空港に向かいます。
90キロは8時間7分。むむむ…。
ここからダラダラ上り。
暑さのためエイドの度に被り水でタイムロス。
完全に心が負けております。
94キロ通過。
川内さんはまだ来ない。昨年の自分を越えた!
頑張らねば…と思いつつキロ5分半が精一杯。
96キロからはしばらく私設エイドゾーン。
ちょっと立ち寄ったら100m、200m先にはまたエイドという感じです。ペースが上がらん。
97キロから下り、98キロで西郷大橋を渡る。
99キロ過ぎ、ふと後ろを振り返るとランナーの姿が!
やばい。トンネルをくぐりレインボーアリーナに向かって上り坂をダッシュ。
ここも数時間後には応援が物凄いことになるのですが、まだ大して人はいません(。pω-。)
「岡山県のずっきーさんが帰ってきました!」
とアナウンスされつつゴール。
川内優輝さんから逃げ切った~
鮮輝さん(←1位)には負けたけど(笑)
9時間2分1秒で11位、年代別で3位(入賞)でした。
そしてとうとう「島根ウルトラの神」になれました。
サブ9はできなかったけど…仕方ない。
隠岐の島町長さんと握手をしてとりあえず終了。(町長さんは早い時間にゴールしないといないらしい)
あまりの疲労に更衣室で着替え、寝ます(ヲイ)。
と、それほど間をおかず…
やたら元気な声が更衣室に響き渡る。
「いやーしんどかったですよ~!」
全然しんどそうではありません。
川内さん、もう帰ってきた(゚д゚)
なんと50キロを2時間44分7秒らしい。速いですね~。
おいらの12分後にゴールしたということか…危なかった。
しばらく休んだのでシャワーを浴びて待機。
しかし、神の表彰式も始まらないし、クラブの仲間も帰ってこない。
17時に表彰式ですがもうそろそろ…
しかし16時半にクラブのメンバーが帰ってきて無事ゴール!
早速「おめでとう、で、表彰式の写真を撮って」と命令します(笑)
そんなこんなをしてたら表彰式の準備が進んでいた模様。
そして表彰者のテントに不自然に空いた空席が一つ。一番端っこです。
というかランナーは揃ってる、自分の席以外あり得ない!
「すみません。完走したずっきーです。」
やはり空席に案内された。みんな、待たせてごめんよ。
そして考えるが、端っこということは多分…
多分…神の中で自分が1位でゴールしたのだ!
そして真っ先に呼ばれたのは…おいらでした!
やりましたね~♪
どんなジャンルでも1位は気分が良いものです。
ありがとう隠岐の島!
☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆
後日、島根ウルトラの神2016受賞者が発表されました。
トータルタイムがトップだったのは…なんとおいら!
野望達成できました!運が良過ぎます☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
奥出雲ウルトラおろち遠足 11時間58分27秒
えびす・だいこく100キロマラソン 8時間49分53秒
隠岐の島ウルトラマラソン 9時間2分1秒
一生自慢しますよ(完)