みなさんこんにちは!
行ってきましたずっきー史上最大のイベント。
北オホーツク100kmマラソンです。
さあ毎年比較的まともなタイムが出る大会ですが、今年はどうだったのか…?
今年は岡山から神戸空港まで車で向かい、そこからスカイマークで千歳まで。
そこから富良野、美瑛、旭川と観光…
富良野のファーム富田。
ニンゲルテラス。
美瑛の白金青い池。
旭山動物園。動物に近いですよ。
しかも入園料820円!
やっと浜頓別にやってきました。
大会パンフレットには相変わらず載ってます。
前夜祭。
ゲストは今年もリレハンメル金メダリスト阿部雅司さんとサロマ湖優勝の藤澤舞さん。
参加者が倒れ担架で運ばれるアクシデントもありましたが、とりあえず終了。
宿は最北の宗谷岬に取っていましたので一旦浜頓別から稚内まで向かいます。
距離はありますが、信号もない真っすぐの道路なのでそれほど時間は掛かりません。
ちょっと宗谷岬に寄ってみました。
昼間晴れていれば樺太が見えるらしいですよ。
ちなみにこちらは日本最北のトイレです!(どうでもいい)
さて、いよいよマラソン当日。
相変わらず大会の日は素早く起きて素早く準備を行います(笑)
宗谷岬は寒いくらいですが、浜頓別はどうか?
到着して思いましたが、暑い!
これはヤバいです。
前日まで雨で22℃とか23℃だったのが、この日は28℃まで上がるそうです。
説明しよう!
北オホーツク100キロマラソンは暑くなるか涼しいかは賭けです。
涼しくなることの方が多いんですけどね。
なお、毎年そうなのですが、数日前の天気予報の最高気温より当日は実際上がります。
いつもそうです。
そして、毎年数日前の天気予報は大抵曇りなのですが、当日は晴れます。
これは当たり前のことですね!
気象予報士というのは天気を当てるためにいるのではなく、庶民から文句を言われないために天気を予報する訳ですから、晴れそうでも安全のため曇りと言っておくのです。
晴れと言って雨だったら叩かれますが、雨と言っておいて晴れても叩かれません。
悪目に言っておくのです。
と、言う訳で北海道に来る前から今年は最悪の条件だと予想していましたので、準備はバッチリ。
わざわざクソ暑い環境で練習および生活を続けてきた自分にはかなり有利な展開になるはずです。
その点、急に暑くなれば北海道のランナーは不利。
暑ければタイムは落ちるが順位は上がるはず。
ここ3年は5位以内に入っていますが、正直なところ、私の走力は10位くらいではないでしょうか。
はっきり言って用心深さと無駄の無さで、つぶれずに上の順位にいるものと思われます。
例年通りスペシャルドリンクを預けます。
33キロと74キロに預けられます。
ガムテープを貼ってナンバーを書いておきます。
これはこの大会の長所ですね。
山ほどジェルを持たなくて良いですからね。
今回はアミノバイタルパーフェクトエネルギーとアミノバイタルゴールドをヴァームで割ってみました。
さて午前5時が近づいてきました。
いよいよスタートです。
スタート。
いつも1キロ地点までは先頭を行きますが、今年は大人しく2番手からスタートします。
その後ドドドと抜かれ10番手くらいに落ち着きます。
ペースは4分50秒くらいに抑えます。
おっと!
言い忘れていました。
今年は南西の突風です。
スタートから滅茶苦茶向かい風です。
暑くて向かい風…最悪の展開になりそうですよ!
クッチャロ湖を通り一旦スタート地点に帰ってきます。4キロくらい。
5キロを過ぎて浜頓別町の街中から国道を北へ。
横風がひどいです。走りにくすぎる。
しかもかなり暑くなってきた…
北海道で走るメリットが~!
今年は先頭争いをしていた2人以外は、全体的にかなりのスローペース。
3番手くらいはまだ視界の中にいます。
10キロは48分半くらいですが…
なんかあまり楽ではありません。
嫌な予感がしまくります。
直線8キロのエサヌカ道路に入ります。
しかし、相変わらず横風がひどい。
ちょっと勘弁して欲しいです。ストレスが溜まります。
その後しばらくすると。
異常な腹痛が!
実は3,4日前からかなりお腹が緩くなっていました。
これはまずい!
せっかく今年はここまでトイレに行ってなかったのに…
15キロ過ぎでトイレに駆け込みますが、案の定下痢です…
素早く用を足して再出発しますが、ここを含むラップはなんと6分10秒。
絶望的な気分になりましたが走るしかありません。
再び4分50秒くらいに戻します。
トイレに行っている間にだいぶ抜かれましたね…
20キロの折り返しは13位。
例年とタイムはあまり変わらないがだいぶ順位はイイですね。
しかも今年も3番手以降は僅差っぽい。
再びエサヌカ道路に戻り、そこから右折した瞬間…
凄い向かい風!!!
西風が凄い。
北オホーツクはコース的に…
前半⇒20キロ過ぎからジワジワと西に向かい、40キロ過ぎで東へ。
後半⇒60キロ過ぎからジワジワと西に向かい、90キロ過ぎで東へ。
と、西に向かう部分が長いのです。
まだ25キロ手前のこの地点でかなり嫌な予感がしました。
激しい向かい風でスピードが全然出ません。
しかもです。
一時的に東に向かうと追い風は感じないため異常に暑い。
決断のとき…
ここで私はベストタイムを諦めました!!!
今日は無理です。
できるだけ体力を温存して、後半も無駄なく走る。
おそらく3位までは狙えるはず。
33キロでスペシャルドリンクを受け取る。
キロ5分前後まで落ちていましたが…
それでもここらで止まってしまった前のランナーをどんどん抜く。
周りもかなり苦戦していますね。
しかし…ここで私に抜かれた人はもう盛り返せないでしょうね。
今日の自分はここからペースが落ちても完全には止まりません。
暑さがますます厳しくなり、アップダウンも激しくなる。
エイド毎に止まったランナーを抜いていくが、ペースは5分10秒…
これは9時間切りも危ないかもしれませんね。
しかし仕方ない!
こちらはエイドで決して立ち止まらないようにしながら無理をしないように走る。
フル通過は3時間30分30秒くらい。
前年までと較べると余裕の無さが目立ちます。
このペースで苦しいとはね。
ここのエイドでは被り水のポリバケツに氷が入っていました。
この後はかなり暑くなると読みました。
多少の時間のロスになりますが貰ってキャップに放りこみます。
43キロで東へ向かう道になりました。
ここで楽になるかと思いきや、風を感じなくなりさらに暑く感じます。
しかしここの追い風はチャンス。
ストレスを感じず走ることができます。
氷で頭を冷やし少し身体が楽になったため、ややペースが安定します。
ここはリズム重視です。
ペースの上げ下げが身体に負担なので下りもあまりペースを上げないようにします。
45キロから抜いたランナーが付いてきました。
旅は道連れ…あまり差のないままスタート地点、50キロに帰ってきました。
4時間11分…厳しいな!
ここはポイントです。
気を緩めてはいけません。
一息ついてもいけません。
エイドでも立ち止まらずすぐさま後半戦に出発。
後にいたランナーさんは止まったらしく、しばらく進んで振り返ると姿は見えません。
今回はタイムは狙えませんが、こういう厳しい状況こそウルトラマラソンの面白いところですね。
さて、後半戦ですが…
暑い!
とにかく暑い!
と、そこへおっちゃんが
「コーラいるか~?」
と缶を見せながら聞いてきたので、すかさず
「冷えてたらください!」
それにしても、私はなんて図々しい人間なのだろうか?
ぬるかったらいらないだと!
しかしこれは本音である。
幸いにもキンキンに冷えてやがるっ!
と言う訳でいただきましたよ。
冷えたコーラはイイね~。
おっちゃん、ありがとう!
ちなみにおいらは現在5位らしい。
しかしゲストランナーの藤澤さんを含んでる気がするので4位かな?
しばらくは横殴りの風の中ひた走ります。
ええ、もう5分20秒台ですよ…
50~60キロは平坦で比較的走りやすいんですがね。
56キロから折り返しコースへ。
行きは向かい風、帰りは追い風。
ランナーは1キロ近く前に一人いるだけ。
そして私の1キロ後ろにはズラズラ!
やはり接戦である!
さあ今年はどうなるか?
60キロからは3キロ上り道。
ここで超絶向かい風!
ダブルできましたね。
ここでキロ5分50秒ほどに落ちる。
しかし今年は62キロ地点にエイドが新設されており少し楽でした。
63キロからは往復6キロのアップダウンのある道を進みます。
折り返し手前で藤澤さんと、もう一人3位のランナーさんが。
ちょっと差がついたか。
66キロの折り返しエイドでは、この日唯一のバナナをいただく。
ちなみにこのバナナ一切れ以外固形物は一切口にしていません。
あまりにお腹空いたのでね。
復路は大勢のランナーとすれ違う。
だいぶ詰められています。
しかし上りで温存した分は仕方ない。
終盤にかけてジリジリ離していくことにします。
そして折り返し切った69キロで、またしても腹痛が…
仕方なくトイレに入って用を足すと随分詰められています!!!
まずい…
再び走り出します。
ペースはキロ5分20秒から30秒。
悪くないですが後のランナーはみるみる迫ってきます。
そしてスペシャルドリンクエイドのちょっと手前。
74キロ地点でついに抜かれました。
この数年で後半抜かれたことはありませんでしたが、とうとう抜かれてしまいました…
9時間切りも厳しそうだし今回はここまでか?
いやいや、5位に陥落したとしてもまだ結果は分かりませんよね。
別に自分も完全に潰れている訳ではありません。
ここからは風はそんなに感じないのですが、その分暑い!
30℃近くになっているのではないでしょうか?
前日、その前とかなり涼しかったのでその分キツイです。
78キロのエイドではコーラを3杯飲んでしまいました…
ううむ、無駄な時間だ。
そして80キロのエイド手前…
とうとう50キロの部のランナーに抜かれました(笑)
しかも2人。
まあ仕方ありませんね…
ここからは平坦なので何とかペースを上げていきましょう!
と意気込みますが80キロ地点で7時間7分!
おいおい、サブ9も危ないじゃないの!
と、いうわけで選択を迫られます。
①あくまでサブ9を目指し効率的に走る
②今回はきつすぎるので頑張った結果9時間掛かってもやむなし
さて…
1秒で決定しました!
①です。
辛いけどまた0キロからやり直すのも面倒ですからね。
8時間40分台は無理でしょうが、ギリギリ9時間切りならできるかもしれません…
そうと決まれば集中です。
苦しいも暑いも現実と受け入れてマシンとなって走ります。
82キロのエイド。
ノンストップかつ両手で水を受取り1つを飲んで、1つを頭にぶっかけます。
タイムロス0です。
実はウルトラマラソンはエイドで時間をつぶさないことが本当に大事で、ちょっと気を抜くと30秒でも1分でもロスをします。
その後もノンストップかつ5分30秒台の安定走行で突き進みます。
88キロからの激上り坂ではさすがにキロ6分まで落ちますが、そこからはまた安定走行。
終盤に来るとこれが辛いんですよね。
しかしエイドに数十秒止まったからと元気になる訳ではないので合理的と言えば非常に合理的です。
頑張った甲斐がありました。
89キロで前のランナーが見えましたよ。
90キロは8時間3分。
なんとか9時間切れるか…
それにしてもこの段階で9時間切れるか切れないかとあがくのは初めてです。
いつも90キロの段階で大抵もうサブ9がほぼ確定していることが多いので…
ギリギリの勝負はイイですね!
90キロを境にとりあえずペースアップします。
なんと4位に上がりました!!!
そして90~91キロのラップは4分52秒でした。
最後まで持つとは思いませんが頑張りましょう!
…ん?
あれれ?
2キロしか持ちませんでした(笑)
その後は5分10秒台くらいで行きます。
しかし北オホーツク…
平坦なイメージがありますが、結構アップダウンがあります。
しんどい。
93キロからは追い風なのが救いです。
相変わらずエイドでは両手でコップを取り、ノンストップです。
ラストでペースアップするとき、いつも思うのですが、なぜ皆が喜んでウルトラマラソンに参加するのか全く理解できません。
楽しいだと!
9時間でも8時間59分でもこの先の人生はなんも変わらんのに、何故こんなに苦しい目に合わねばならんのだ~。
全然楽しくないぞ!
とりあえずペースそのままで97キロを通過。
8時間43分くらいですね。
さすがに9時間は切れそうです。
しかし気を抜いたら意識が吹っ飛びそうなくらい暑いです。
ヤバス!
しかし、前に(たぶん)3位のランナーが見えるぞ。
74キロでおいらを抜いっていった宿敵ですね。
しかし縮まらない…
こちらもペースを上げてますがじりじりとしか詰まりません。
99キロ過ぎてキロ4体制になりますが…
最後の直線に入る前にゴールされてしましました…
そしてどうでもいいですが50キロの部4位のランナーさんを抜き返しました。
一応トップスピードでゴール。
8時間57分18秒。
順位は…
4位!
4位!!
4位!!!
またですか!
3年連続4位でした…
3位とは40秒差…
年代別は去年まで3年連続2位でしたが…
総合1,2,3位が全員40代だったため、40歳未満の部は1位。
商品はやはり豪華。
そして北オホ5連覇中のランナーさんはなんと2分差で2位に敗れるといった波乱!
優勝も2位も7時間10分台ですが…
まあ3位と4位の争いも白熱しましたがね(涙)
今年は序盤から抑えたつもりでしたが、それでもやはり向かい風の割にペースが速かったかもしれません。
しかし40キロ過ぎてキロ5分が維持できなかったのに、潰れず最後まで一応元気に走り抜けられたのは練習の賜物でしょう…
そう言えば90キロ地点の看板にある数字を見てゴール後答えるクイズがありましたが、スピードアップしたところだったので全く気が付きませんでした。
闘い終えて…
一応1位2位3位の方より自分の方が年下らしいのできっとまたチャンスはあるでしょう。
2020年、東京オリンピックより熱い闘いのためにまた帰ってきますよ~
あ、完走率は63.3%だったそうです。
例年80%近くなので、やはり厳しい条件だったのでしょう。
暑くても寒くても向かい風でも追い風でも4位。
ある意味物凄い安定感っ!