みなさんこんにちは!
令和元年9月15日(日)に地域密着型の100キロマラソンに参加してきました。
その名も児島半島港めぐり100キロマラソン。
児島とは倉敷市内の地域名!
倉敷と言えば岡山県!
そう。
我らが岡山のウルトラマラソンなのだ!
と、勢い込んで言ったはいいものの実は私はこの大会に出たことはありません。
何故か…
①知らなかった
この時期は6月に次ぐ第二次ウルトラマラソンシーズンです。
秋田100キロ、村岡ダブルフル、白山白川郷とビッグレースが目白押し!
児島100キロの日も広島県の安芸太田しわいマラソンや京丹後ウルトラマラソンが同日開催されています。
それらと較べるとやはり規模の小さい児島ウルトラマラソン。
情報の入手は遅くなってしまいます。
私もしわいに出ないといけないので(?)こちらには出たことがありませんでした。
まあラン仲間がいればもっと早く知ることができたのでしょうが、残念ながら私の交友範囲は異常に狭かったのでした(;_:)
②100キロコースが無かった
これが最大の理由です。
この大会長めのAコースと短めのBコースがあるのですが…
Aコースは大体110キロくらい。
Bコースは100キロよりちょっと長いのです(年によって違います)。
別にBコースでいいじゃん!
と思う方、それは違います。
私のように「100キロを〇〇回完走した」という回数だけが自慢の人間にとっては101キロか100キロかは重要なことです。
実際101キロでも「100キロの部」という名前ならいいのですが…
しかしなんと…
今年はBコースが100キロとなりました!
正確には100.2キロらしいですが…これは誤差みたいなものですね。
こんなナイスな情報を得て早速エントリー。
エントリー料金はなんと破格の6,000円。
あのえびすだいこくでも10,000円に値上げした世知辛い世の中において6,000円。
素晴らしいではありませんか!
ただ、開催時期が9月半ばで暑いこと、コースはそこそこ厳しそうだったことは少し心配でした。
まあ細かいことを考えても仕方ありません。
珍しく真面目に練習をします。
もう当日が涼しくなる可能性は0%と見越して対策をしていました。
基本的にロング走は11時スタート。
地獄です!
ですがおそらく本番もどうせ地獄です!
親切なことに大会主催による試走会もありました。
もう万全ですね!
そんなこんなで当日を迎えます。
スタート会場の倉敷市久須見弘法大師堂前駐車場…
…朝から既に暑い!
33℃か34℃くらいまで上がるらしいですよ。
しかし、これは私には有利。
クソ暑いことを前提に練習してきたし…
それに良く考えてください!
もしも涼しくて走りやすかったら速いランナーから順にゴールしてしまいます。
今回は岡山ということで自分も知っているランナーがずらり。
その中にはサブ3なんぞ余裕でできるランナーさんとかも混じってます。
えっ、速い人が先にゴールするのが普通だろうが?
いやいや、そんなことはありません。
ウルトラマラソンはリスク管理ができていれば走力で劣っていても、先にゴールすることは可能です。
受付を済ませ中間地点行きの荷物を預け…
選手宣誓やチーム紹介などがあり、
いよいよAM5時スタート!
飛び出したのは…
ずっきーでした!
初めは下り坂。
最初の1キロは4分14秒。
良い感じです。
このまま児島の街へ向かいます。
さて、下り切って2キロのラップは4分25秒。
ちなみに昼なら児島港はこんな景色。
そしてあの有名な(?)児島競艇場の横を走り抜けます。
いい感じですね…
って後ろから凄いスピードで2人やってきてあっという間に抜かれました(笑)
なんなんだあの人たちは?
とりあえず109キロの部と100キロの部の人でした。
まあマイペースで行きましょう。
やがて信号で引っかかるとそこに後ろからさらに2人。
1人は同じランニングクラブのメンバーです。
知り合いと走るなんておいらにしては珍しい!
この大会は交通ルール厳守です。
なのでこのあたりはあまりペースを上げても効率的に走れません。
4キロで最初のエイド。
知り合いが応援してくれていました。
さすが岡山。
速過ぎて見えない!
エイドに寄ったのは私だけで2人は先に行ってしまったのでここで4位。
ただ結局先の信号で一緒になり、3人で8キロのエイドまで。
大体キロ5分前後です。
ここでも寄ったのが私だけだったのでまた置いて行かれる(笑)
しかしここからは信号はありません。
快適に走れますが…
夜が明けてきて良い天気ですね。
既に結構暑くなってきました。
ヤバいですね。
11キロからは王子が岳という山を上ります。
えっちらおっちら上りますが2人は先に行ってしまい見えません。
大体キロ6分半くらいで進みますが結構キツイです。
しかし先は長い。
辛抱強く走りましょう。
14キロで頂上。
昼なら展望台からこんな景色が見えます。
エイドで水分補給して下ります。
こちらの方が緩やかで結構走りやすい。
ここではさらに後の方に追い付かれ並走しながら走ります。
やはり参加者は殆ど岡山の方なので地元ネタ多し。
参加者同士も知り合いというパターンが多いらしいのですが…
私の場合、年中県外で走っているため比較的知り合いが少ない…
「ベストはどのくらいですか?」
と聞かれ、
「8時間38分です」
「へー、ウルトラは何回ぐらい走られてるんですか?」
「今日で69回目です」
「えっ、フルはどのくらいですか?」
「走ったことないんです(涙)」
「は?そ、そうですか…」
という昔流行ったやりとりが幾度となく繰り返されます。
というわけ(どういうわけ?)で次の17キロのエイドからまた4番手を1人旅。
この大会は比較的小規模なので道案内は大丈夫かな?
と、前日に車で確認していたのですが…
看板案内は詳しくしているし、肝心な所ではスタッフさんが案内してくれてます。
安心安心。
20キロを過ぎて1時間43分くらい。
まあまあじゃないでしょうか。
ここからやや上ります。
信号は運良く全部青!
快調に走りますがやっぱり暑くなってきた。
ここで今回の秘密兵器。
日よけつきキャップの出番です。
川内優輝さんがかぶってた、兵隊キャップみたいなやつですね。
今回暑くなると見越して用意してました。
23キロのエイドで3番手のランナーさんを抜きました。
暑さでちょっと辛そうな感じです。
ちなみにこのランナーさんも岡山では有名な速いランナーさんです。
ここからしばらくあまり日陰がないのでしんどいです。
そのうち玉野市宇野の港に出ます。
港めぐりマラソンなので港をめぐりますが、この玉野市、仕事でよく来るのであまり新鮮味はありません(笑)
途中トンネルに入りすっきり爽快!
日陰はいいなあ。
玉野市街に入り次のエイドも快調に通過するが、トイレに行きたくなってきた!
このあたりも信号が多い。
信号の変わり目の時間を確認し、赤になるタイミングで道からすぐ入れる公衆トイレで用を足し、すぐ戻る。
そこで青に変わる。
我ながら天才的な作戦だな!
その後は海岸沿いを北進しますが…
誰もいないし走るのに飽きてきた。
ペースは相変わらずキロ5分で安定してますが。
特に何も語ることはありませんね。
31キロのエイドも無事通過。
エイド多いな。ありがたし!
そういえば携帯必須では無いですがマイコップ持参で走ってます。
さすが模範的ウルトラランナー。
その後も海沿いを走り、ちょっとした丘を上り、またエイド。
おっちゃんが
「そんなに急がんでもいいが」
と言ってくれますが、それは出来ぬ…
今3位だから入賞圏内です。
ありがとうと例を言い、下りますが先に人影が…
3人のうち誰かな?
うーむ、歩いてますね。
3キロ地点で抜いて行った2人のうち100キロの部のランナーさんでした。
あのペースでいって潰れて、さらにこの暑さではキツイな…
という訳で2番手に上がる。
つまり同じランニングクラブの一騎打ちですね。
36キロのエイドを通過。
ここから上りです。
ちなみにここはまた56キロでまた戻ってきます。
さて、また上り。
いつも車で通るときは楽々通ってますが実際に走ると結構キツイな~
しかしこの先の「貝殻山」はもっときついのです。
しかも坂が長いし。
えっちらおっちら上っていると前に人影が見えた。
100キロトップのUさんですね。
しかし後ろから様子を見るに、暑さにやられている感じがします。
実はUさん、フルマラソンは2時間50分ちょっとで走る方です。
多分100キロでなければ自分の方が随分遅いと思います。
しかし100キロではどうか?
面白くなってきましたね。
40キロのエイドで追い付き、ほぼ同時に出発。
貝殻山の上りです。
ちなみに貝殻山ですが、昔殺人事件が起こったり、その後は霊が出るだのといういわくつきの場所ですが特におかしなものはみられませんでした。
しかし面白い現象が起きます。
えっ、幽霊?
違いますよ。
私はずっと小股でノタノタ走り続けましたが、Uさんは時折歩いています。
しかしおいらの方が遅れるのだ。
これはどういうことでしょう。
私の方が足が短いからでしょうか?
まあそんな下らない話はともかく、このキッツイ坂を何とか走り切って2人とも貝殻山の頂上、中間エイドに到着。
ここでは預け荷物の受取りもできます。
しかし、本当に暑い。
この先どうなってしまうのか…
さて、中間地点からは下り。
預けていた荷物を受取り、着替えをしたUさんより先に出発。
ここからは100キロの部の先頭です。
基本的に下って行くのですが…
めちゃめちゃ急ですね。
ペースがキロ5分から上がり過ぎないよう注意。
途中、109キロのトップランナーさんが折り返してきます。
実は109キロの部は貝殻山を下った後にまた中間点まで折り返してくるのです。
絶対いやだー!!!
降りたところにもエイド。
山は木陰がありますがここからはありません。
気温は30℃を超えたでしょう。
必殺「キャップに氷作戦」で行きます。
一瞬生き返る。
山の出口付近では、ロードバイクのチームが練習中…
本格的に練習しておられ
「コラァ!踵を上げるな!」
とか罵声が飛んでました。
おいらにはトライアスロンは無理です。
泣いてしまいます!
そしてまた海岸沿いをトコトコ走る。
ここで一気にペースが落ちました。
もはやキロ5分半です。
あちい。
次のエイドはやたら知り合いのいるエイド。
手前の写真を頂きました。
そして36キロ地点のエイドに帰ってきた。
実際には56キロですね。
ここでも氷を貰い出発。
すれ違うランナーさんと声を掛けながら峠越えです。
それにしても酷い天気だね…
雲が全く無いよ。
峠に差し掛かる一瞬だけ木陰がありますが、その時点では上りがキツイ。
峠の頂上にエイド。
「全部走り切った?」
「いや、もう無理でした(笑)」
という情けない会話を…
もうサブ10も無理かもしれない…
ここからの下りも急ですね。
初めて走るこの大会、なかなかタフです!
この坂を下れば、もうめちゃくちゃ長い坂は今後ありません。
安心して進みましょう。
その後も長い長い「全く」日陰の無い道のりを走る。
4キロ先のエイドが遠く感じます。
しかしここで幸運が。
現在この大会でコースの先頭を走っているのは私です。
実は先頭のランナーには先導車が付いて、エイドとエイドの間の空き地で給水してくれるのです。
この先導はおそらく先頭ランナーの進み具合を他のスタッフに知らせるためのもので、実際私の前を走る訳ではないのですが非常に助かります。
分岐で待っててくれるからね。
さあ頑張って走ろうか!
と思ったときに違和感が!
左足にマメが出来たようです。
走るたびに電気が走るような痛みが…
多分氷や水で脚を濡らし過ぎたせいですね。
まあ仕方ない、マメはどうにもならん。
良くはならないが走るスピードが落ちる訳じゃないから諦めましょう。
こんな道を走ってきました。
65キロでは距離調整のために往復部分があったのですが、そこでUさんとすれ違う!
多分差は3、400mでしょう。
随分接近されました。
先頭で走ってて後にランナーが見えるのって滅茶苦茶精神的にキツイですね。
思い知りました。
でも、逆にスリルがあって面白いとも言えます。
さあ、ここからが本番です。
玉野市から岡山市に入ったこのあたりはずっと田んぼで変わり映えがありません。
楽ではないですが、ひたすらゴールを目指しましょう。
何故か信号には全く掛からず絶好調…
別に赤でもいいのに…
70キロを過ぎてトラブル②!
右足にもマメが出来たようです!
うーん…
しかし、脚を冷やさないとスピードが維持できません。
というわけでマメは「無視」します。
相変わらず脚は濡らしまくりですよ。
岡山市から倉敷市の水島地区に入ります。
ここからは街中なので多少建物の影があります。
しかし歩道は狭くボコボコしていますので走りにくい。
まあここも平常心です。
このあたり大体キロ5分40秒台で走っていましたが、エイドを含むラップは氷を貰ったりで余裕で7分を超えています。
実際はキロ6分を超えながら進んでいました。
80キロ地点のエイドではMGCが終わったとの情報を。
まあ結果はゴールしてからのお楽しみで。
そしてさらにこのあたりで左足に異変が!
マメが大きくなったようです。
マメって出来た直後は痛いのですが、走り続けていると感覚が麻痺してそれほど痛くなくなります。(それが良いことかどうかは分かりませんが…)
しかし痛い部分が広がりました。
ヤバいなあ。
走っている間は良いのですが(あまり良くないが)、エイドで止まってまた走り出すときに激痛です。
本当に電気ショックみたいなものです。
しかし平常心。
ペースを崩さないようにすれば1位になれるはず。
この日の気温は本当に異常で、それまで涼しかったのが当日いきなり暑くなり殆どのランナーがそれでやられているはずです。
85キロに差し掛かるときに8時間15分。
なんとかサブ10出来るかというペースですが、このペースで先頭というのがそもそもおかしい。
児島半島港めぐりウルトラマラソンの参加者は少ないですが、正直ランナーのレベルは高く、サブ3ランナーなどゴロゴロいます。
それだけ厳しい環境だったということですね。
ちなみに大会が超スローペースな展開になったとき(=悪環境になったとき)、異常にしぶといのがおいらの持ち味。
マメは予想外でしたが冷静に進みます。
しかしその後もなかなかトラブルが続きます。
マメの痛みでバランスを崩したか?
右足を攣りそうになります。
これは少し焦った!
と、いうのも私はマラソン中脚を攣りそうになったことが無いからです。
止まるのは嫌なので動きを小さくして走ります。
キロ6分まで落ちた…
多分サブ10は無理ですが頑張りましょう。
91キロのエイドを過ぎて、国道から農道のような細い道へ。
結構アップダウンはありますが、ここは走り切る。
93キロの先頭ランナー専用エイドで補給。
その先もなかなかの坂が出てきます。
キツイのう…
港町の下津井に入り…
最後のエイドは97キロ地点。
設置したばっかりのよう。
最後です。
やっとここまで来ました。
スポンジで体中濡らしてもらう(まだやるの?)。
そしてコーラを貰うが…
ぬるかった(笑)
その後、瀬戸大橋の下をくぐり、
坂を上って海岸沿いをグネグネ走る。
曲がっても曲がってもゴールが見えないので、最後歩いてみたら次のカーブにスタッフさんが見えました。
ココがゴールか!
と思い、最後はダッシュ。
カーブを曲がると…
すぐにゴール地点。
2017年屋久島ウルトラECOマラニック以来の1位でゴール。
タイムはやはり10時間切れず10時間7分。
今思い出しても一体何がそんなにきつかったのか分かりません(笑)
坂も楽ではないけれど、後半はほぼ平坦ですし。
エイドも滅茶苦茶充実してましたからね。
誰かが「野辺山よりキツイ」と言ったことがあるらしいですが、さすがにそこまでではないものの、かなり厳しかったですね。
まあ制限時間が18時間なので頑張れば皆ゴールできるはず…
ですが、18時間活動を続けるのもキツイかな。
とりあえず69回目の100キロマラソンは無事完走することができました。
スタッフの皆さまや応援してくれたチームメイト達に感謝です。
そしてウチのランニングクラブが1,2位だったのでした。