アシックス「HEATRACER(ヒートレーサー)」レビュー…評価は?

本格派…ヒートレーサーの評価とは?

こんにちは。
さあウルトラマラソンシーズンも本格化してきましたね。
まだまだ暑いですが、何故かウルトラマラソンは暑い時期に行うので我慢しましょう(笑)

さて、先日ライトレーサーRSとライトレーサーTSを失った私の嘆きから新生ライトレーサーの話へ繋がりましたが、ライトレーサーはどちらかというとソールが柔らかくなり練習用というより本番向きになってしまいました。

しかし普通のランナーは本番より練習時間の方が長いので、今までライトレーサーTSを履いていたランナーはどうしても他のシューズを探さざるを得ません。

で、ここでちょっと視点を変えてみましょう。
ライトレーサーRSです。
こちらも無くなってしまったのですが…

このシューズ、代を重ねるごとにソールがやや硬くなりました。
私が最初に履いたライトレーサー2より4や5の方が明らかに硬かったです。
まあそれでもターサーのように反発万歳ではなく、ほどほどに反発する感じだったのですが。

ライトレーサーRSはTSのようにグリップ力があって推進していく感じではなく、軽く反発してスイスイ体重移動していく感じでした。
これ、まさしくウルトラマラソン向けの特徴です。
さらに、柔らか過ぎないので走り方さえ合えば練習用としても使えます。

新生ライトレーサーが柔らかくなった以上、硬めの練習用シューズとしてRSの後継者を探したのですが…

ありましたよ!
その名もヒートレーサー!

ベースはライトレーサーRSだと思います(たぶん)。
そっくりです。

ラストはライトレーサーRSより細めな感じでした。



踵はそれなりに細くなってますね。
ヒールカウンターはしっかりしています。硬い。


ミッドソールは薄めですね。
うーむ、これは良い予感がしませんか?



アウトソールはライトレーサーRSとあまり変わらないように見えます。



ここが肝心!
近年のアシックスは外側のアシックスラインは殆どプリントなのですが…


ヒートレーサーは縫い付けです。
安いくせに手が込んでいます。おそらくホールド感は全然違うはず。



内側も縫い付けです。
やるなあ。

これは久々に期待できます。
さあ履いてみましょう。

ええ。
まず踵&中足部のホールド感が半端ないです。
2Eですがそうとは思えない感覚です。

基本的に中級者用シューズは、走りを邪魔しないよう初心者用シューズより踵が緩い場合が多いのですが、ヒートレーサーの安定感は半端ない。
おそらくウルトラマラソンの後半でも非常に疲れにくいと思われます。

あと、アウトソールの感覚ですが、そこそこ硬い。
ライトレーサーRS4より硬くなった印象です。
しかしターサーのようにカチカチではありません。

走ってみると分かるのですが、地面を掴んで蹴りだすという感じではなく、パタパタ(?)と地面を移動していく感じです。
柔らかいシューズの着地時のグニャっとした感じはないけれど、蹴りだすときに余計な硬さを感じない。

正直理想の硬さです。
柔らかすぎると後半疲れやすいし、硬すぎると着地時の足裏の痛みに耐えられません。

ヒートレーサーまとめ

まとめましょう。
結論から言うとウルトラマラソンに使用に向いているシューズです。

手の込んだ造りで中足部、踵のホールド力は高い。
アウトソール無駄に柔らかくないためクッション性が高い訳ではないが、反発性に特化している訳ではないので走行中のダメージは少ない。

おお!これは!
という部分が無いですし、走りやすいか?
といわれれば…別に走りやすい部分はあまりありません(笑)

ホールド感や着地の感覚など微妙に鬱陶しい感じです。
しかしこれが良いのです。
走りやすいシューズは後半しんどい。
この微妙な「走りにくさ」が安定と疲れにくさの理由です。

ウルトラマラソンで8時間台で走るようなランナーには間違いなく向いています。
踵着地のランナーでもいけます。

あ、ただですね…
このシューズ、非常にマイナーです。
その辺のスポーツ用品店では売っていません。

アシックスの直営店かネットで買うしかなさそうです。
ライトレーサーはどの店でもゴロゴロ売ってるのに。
このあたりも
ライトレーサーTS → ライトレーサー
ライトレーサーRS → ヒートレーサー
の流れを汲んでますね。

しかしマイナーでも良いものは良いものです。
5,6000円で買えることもありますので、皆さんにも是非試していただきたいです。