今回は水疱の話です。
えっ?
水疱ってなんだ、ですと?
マメですよマメ!
走ってたらそのうちできる水ぶくれです。
マラソンでこのマメに苦しめられる人は多いですよね。
私も最近結構できるんです。
しかもベロリと。
直径1cmとか2cmとかいうレベルではありません。
それがここ4戦ほど連続で起こりました。
まあ短い距離では起こりにくそうですけど、フルマラソンやウルトラマラソンなどでは皆さんも経験あるかもしれませんね。
マメとは摩擦でできたヤケドである
ではマメはなぜできるのでしょうか?
実はマメは皮膚とソックス、または皮膚とシューズが摩擦でこすれてできたヤケドです。
皮膚の表面が死んで、その下に死んだ組織からの水分やたんぱく質が染み出て集まったものです。たんぱく質…勿体ない。
マラソン・ランニング中にマメができる原因は
マメができる直接的原因は摩擦です。
摩擦が大きくなればマメもできやすい。
では摩擦が大きくなる原因は何でしょう?
シューズのサイズが合っていない
まずはこれです。
シューズが大きい場合、シューズの中で足が動いてしまいます。
足が動けば摩擦も大きくなりますね。
シューズのサイズはは自分の足に合ったものを選びましょう。(当たり前ですが)
逆にシューズが小さすぎる場合。
足がグラグラ動くことはありませんが、隙間が無いので皮膚がソックスやシューズに押し付けられ圧力が大きくなります。
そうするとやはりマメができやすいです。
大きすぎる、小さすぎるはサイズだけでなく足幅(ワイズ)についても同様です。
スーパーワイドのシューズを履いていて隙間が大きくグラグラ、スリムサイズを履いて圧迫されても同じことが言えます。
適切なサイズを選ぶことが大事です。
ソックスのたるみや破れかけ
この状態だとウルトラマラソンでもかなりの確率でマメができます。
結構とどめを刺されます。
ソックスもたるみが出ないよう適切なサイズのものを選びましょう。
そして、たるみはなんとかなります。
要注意なのはこちら、破れかけです。
指の先に穴が空いたとかはまあいいのです。
問題はソックスの生地が薄く剥げていっている場合。
私はこれにやられたことがあるのですが、生地が薄くなった場合、マラソンの最中にどんどん剥げていき、最終的には足とシューズのインソールが接触してしまうことがあります。
まあ10キロとかならないでしょうが、ウルトラマラソンだと途中でこんなことが起こりえます。
シューズの中が蒸れる
蒸れただけでこれが直接なマメの原因にはなりませんが、水分は摩擦を大きくします。
滑らなくなりますからね。
走っていれば人間汗をかきます。
皮膚と濡れたソックスが擦れれば、完走していた場合より遥かにマメができやすくなります。
夏に走っていてかぶり水をする暑がりさんも同様です。
かぶるのは良いですが足に掛からないように気を付けましょう。
なかなか難しいんですけどね。
シューズを選ぶときにできれば通気性の良いシューズを選びましょう。
最近のシューズはどれも通気性の良いアッパーを使用していると思いますが、生地が薄目で目が大きいものがより良いでしょう。
まあシューズには通気性の差はそれほどないのかもしれませんが、ソックスはもろに差が出ます。
水でびしょびしょになってもサラサラに感じる和紙製ソックスもあります。
マメがよくできるなあ、という人は是非お試しください。
坂道やカーブの多い道を走る
坂道、特に下りでは推進力が付いているため動きが大きくなります。
そのため着地時に擦れる力も大きくマメが出来やすいです。(下りって気を付けて走らないと着地時にシューズの中で足がズルっと動きますよね)
また、カーブが多いと普段のランニングの動きに加えて横の動きも加わりますから摩擦が大きくなってマメが出来やすくなります。
練習をサボっている
皮膚も擦れたほうが強くなります。
ということは普段サボっていて全く練習をせず、いきなりウルトラマラソンに出るとかするとそれはやはりマメはできやすい訳です。
マメ防止のためでなく、様々なリスクを減らすため、普段からきちんと練習を行いましょう。
反省…
マラソン・ランニング中のマメを予防するには
基本的には原因に挙げた要素を防げばいいです。
シューズやソックスはサイズのあった通気性の良いものを選ぶ、ソックスはぼろくなってきたらちゃんと交換する。かぶり水は足に掛けないように気を付ける、ちゃんと練習しておく(笑)
ソックスの選択はかなり重要です、通気性が良く、水はけのよいものを選ぶのもそうですが、やはり指と指が直接触れない方が良いので5本指ソックスが良いと思います。
おススメはR×LのWILD PAPER5ですね。
5本指かつ、異常に水はけが良いです。
また、走る前に足の裏や指にワセリンを塗っておくのも効果的です。
すべすべになって摩擦が減ればマメはできにくいです。
部分的にマメができやすい場所があるならその部分にテーピングをしておくのも良いでしょう。
その際使用するテーピングテープは伸縮性のあるものを選びましょう。
マラソン・ランニング中にマメができたときは?
できる限り予防したいものではありますが、それでもマメが出来てしまうことはあります。
そのときはどうしたらいいのでしょうか?
練習中にマメができたとき
練習中ならそこで中断しましょう。
日常生活に支障がなければマメ潰さない方が賢明です。潰すとそこから細菌が入る恐れもありますし、潰さない方が直りは早く数日でマメは消えます。
ただし、「歩くたびに痛い」とかそのような場合は潰した方が精神的にも楽です。
アルコール消毒した針で潰した後は水で洗い、絆創膏を貼っておきます。
潰した後の皮は残した方がいいです。
痛みも軽減されますし、残した方が治るのも早いです。
不要になれば勝手に剥がれます。
大会本番中にマメができたとき
これは厄介です。
基本は「我慢」です。
いや、本当です。
どうにもならないですし。
自慢ですが私も60キロくらい我慢して走ったことありますよ。
走り続けると大きくなるので潰した方が確実に楽なんですが、感染症とかになっても怖いですからね。できれば我慢しましょう。
他の怪我と違って走力が落ちるわけではありませんので、我慢すれば走り続けられます。
その際の注意点ですが…
止まって再度走り出すと滅茶苦茶痛いです。
マメが出来たときってピリッと電気が流れるような痛みがしてすぐ分かるのですが、エイドなどで止まってから再び走り出すときにはまた激痛です。
できれば止まらず走り続けたほうが楽です。
もう1点。
マメが出来ると着地するたびに痛いので、マメが出来た方の足の踏み込みが無意識に弱くなり、マメが出来なかった方の足で強く踏み込むようになります。
このまま長距離を走ると、マメが出来なかった方の脚が攣りやすくなります。
実はかなりの確率です。
それを防ぐためには…
あえてマメが出来た方の足で意識的に強く踏み込むことです。
もちろん痛いですよ。
しかしウルトラマラソンの前半でマメが出来てそのまま普通に走ったら後半危険です。
マメが出来た方の足で強く踏み込むことで両足のバランスをとり、最後まで脚を維持するのです。
まとめ
マメはなってしまうと対応が非常にやっかいです。
ただ、怪我の中では対応しやすいものですから、十分な予防策を講じていれば発生を防ぐことができます。
マメに練習をして、マメに予防していきましょう。